[*] 認知症になったら

認知症の始まりの時期は、家族も対応に戸惑いがちですが、正しい知識をもち適切な対応を行うことで、本人も家族も落ち着いた日常生活を送ることが可能です。

認知症の種類と症状

認知症とは、脳の認知機能が障害されたことにより、生活に支障が出ている状態をいいます。そして、ひと言で「認知症」と言っても、その種類や症状は様々です。
認知症といえばアルツハイマー型が代表的ですが、それ以外にもレビー小体型、脳血管性認知症、前頭側頭葉変性症などがあり、それぞれ特徴が異なります。
認知症によりあらわれる記憶障害や判断力の低下などの中核症状は誰にでも起こる症状ですが、徘徊や物盗られ妄想などの行動・心理症状は性格や環境などが大きく作用するため、人によってその症状は多様です。

認知症(厚生労働省)

とうきょう認知症ナビ(東京都福祉保健局)

早期発見、早期診断は「かかりつけ医」から

加齢によるもの忘れだけではない、「何かおかしいな」と感じることが多くなったら、まずは普段かかっている「かかりつけ医」に相談しましょう。内科や整形外科などの診療科目に関わらず、定期的に診察している医師であれば、患者の変化にも敏感です。認知症が疑われる場合は、専門機関につないでもらえるかもしれません。また、早期発見することで家族が今後の対応をじっくり考える余裕ができ、認知症の種類によっては薬で進行を遅らせることも可能になります。
近年、認知症についてのアドバイスや診断、専門医療機関の紹介などを行う「認知症サポート医」制度も整ってきました。どこの医療機関(病院・診療所)に相談・受診すればよいのか分からない場合は、近くの「認知症サポート医」に相談してみましょう。

[HP] 認知症サポート医ネットワーク

[ワンポイント] 認知症サポーター養成講座

「認知症サポーター」は厚生労働省が推進する事業で、認知症に対する正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人やその家族に対してできる範囲で手助けする「サポーター」を養成し、認知症になっても安心して暮らせる社会を目指すものです。養成講座は小学生から社会人まで誰でも受講可能で、所要時間は 90分程度、受講料も無料です。全国各地の自治体で開催されていますが、地域の団体には出前講座も可能とのこと。詳しくは自治体の高齢者窓口にお問い合わせください。

「認知症サポーター養成講座」