[トピック]生活保護と外国人の状況

◇生活保護受給者は増加傾向にあると言われてきましたが、景気の回復?の影響で一 昨年に比べて減少をしているそうです。
昨年末時点で、生活保護を受給している人は約212万人、世帯数としては164万世帯 です。
この212万人の生活保護受給者のうち、高齢者が53%を占めており、この高齢者の うち、91%が単身の高齢者となっています。
その次に障害のある人や傷病者のいる世帯が25%、母子世帯が6%、そしてその他 世帯が14%を占めています。
全体として生活保護を受給している人の数は減少したようですが、単身の高齢者の 受給者が増加をしています。

◇外国籍の生活保護受給者は約6万9千人で、世帯数としては約4万5千世帯です。上記 の全ての生活保護受給者のうち外国籍の生活保護受給者の占める割合は3.28%、世帯数では2.8%です。この数字からみると、決して、日本人の生活保護を圧迫するような数字ではないことがわかります。

◇外国籍の生活保護受給者の現状を国籍別でみると、一番多いのが、韓国・朝鮮籍、 次いで中国、3番目にフィリピン、4番目にブラジル・ペルーとなっています。
外国籍の受給者の中では、在日同胞が一番多いのですが、そのうち65歳以上の高齢 者世帯が6割を占めており、その高齢者世帯のうち単身世帯は8割を占めています。これには長らく年金制度から排除され、無年金のままに放置されている同胞高齢者の実態がそのまま反映されています。ちなみに日本人の生活保護受給者の平均年齢は56歳だそうですが、同胞受給者の平均年齢は61.7歳です。

◇2番目に多い中国国籍の受給者の場合、単身の傷病世帯が多くを占めており、3番目 のフィリピン国籍の受給者の場合は、子のいる母子世帯が多く、4番目のブラジル・ペルーの受給者の場合は、単身の稼働年齢世代の世帯が多くを占めているとのことです。
外国籍の生活保護受給者にはその来日の背景によってその特徴があらわれていると言 えます。